Trailheadを見ながらSalesforce CPQを試してみました。各種解説がまとめられたトレイルが用意されているのでそこをひととおり実施するとなんとなく雰囲気がわかるようになっていました。日本語のローカライズはまだでしたが、Chromeの日本語翻訳機能を使えばだいたい確認できました。
Learn Salesforce CPQ Admin Fundamentals | Salesforce Trailhead
Salesforce CPQとは
「正確な見積書をすばやく作成、送付」と見積に関する製品と大きく紹介されている製品です。Sales Cloudの商談/見積機能をちょっとよくしたアドオン製品かなと最初の方は思っていました。
実際には見積機能を拡張しつつ、その後の契約管理の方がSalesforce CPQが実現できる重要な機能になるのかなと思います。
Salesforce CPQを試せる環境
Trailheadの中でリンクの記載があるのですが、Salesforce CPQを試すことが可能な専用のDeveloper Edtion組織を作成することができます。CPQは有償の製品なので通常のDeveloper Edtion組織では使うことができませんが、用意された専用組織を使うことでCQPの各機能を動かすことができます。専用組織にはサンプルデータも最初から用意された状態となっています。
アプリケーションランチャーのSalesforce CPQに必要な機能がまとまっています。
Salesforce CPQのドキュメント
製品のヘルプページは次のリンク先で確認できました。Trailheadで雰囲気を確認しつつ、より詳細な設定方法についてはヘルプページで確認する感じになります。
Salesforce CPQの機能イメージ
全体像は取引先や商談ページの関連リストをチェックすると確認できます。標準の契約、注文オブジェクトを使いつつ、CPQが用意するカスタムオブジェクトの見積やサブスクリプションで契約情報の管理をする感じとなっています。
CPQのオブジェクトは名前空間が「SBQQ」となります。おそらく製品版もこれは変わらないかなと思います。
オブジェクトはかなりの数が用意されています。機能が多く、操作やルールも覚えることがかなり多そうでした。製品導入してさぁ使おうという感じで進めるのは難しいと思われます。
主要なオブジェクト
見積
CPQの見積はカスタムオブジェクトです。商談の前半で作成するSales Cloudの見積とは違い、注文/契約まで進んだ最終フェーズで使用するオブジェクトとなるようです。そのため、契約開始日やサブスクリプションの有無など契約情報が中心となっています。
注文
注文は標準オブジェクトです。英語表記でOrderとなります。契約期間の変更や契約商品の追加や削除といった変更操作も注文オブジェクトを介して行われます。
商品
商品は標準オブジェクトです。ただし、関連リストやカスタム項目としてCPQの機能が多く追加されます。
機能やオプションといったオブジェクトが用意されていて適切な契約管理に必要な情報となっている感じでした。(見てみぬ感じでスルーできない機能っぽかった)
商品ルール
商品ルールは見積まわりの操作で必要になる感じのオブジェクトです。Trailheadのモジュールで一番でてきた気がします。
エラー条件やアクション、ルールとCPQの各種制御を管理する感じでした。
価格ルール
商品ルールの価格版です。これも制御まわりの定義をするのに使う感じと思われます。
サマリ変数
エラー条件や価格条件オブジェクトの作成時に使える設定オブジェクトです。
割引率
割引まわりの制御を行うオブジェクトです。
設定属性
特定の項目に関する制御を定義するためのオブジェクトです。対象項目は選択リスト項目で管理されていてリスト値にAPI名を追加することで管理する感じでした。
このオブジェクトに属性項目オブジェクトを登録したりして定義していく感じとなります。
属性セット
設定属性に似たようなやつです。
見積テンプレート
見積書に表示させる情報を定義するためのオブジェクトです。Visualforceほどの自由度はおそらく無いですが、余白や項目差し込みなど設定が可能となっています。(覚えることが多そう)
テンプレートコンテンツ
見積テンプレートに関係するオブジェクトです。特定のデータまたはテキストを格納して見積セクションに挿入します。的な説明となっている機能です。
見積規約
規約情報を管理しているオブジェクトです。
ローカライズ
複数の国での利用の際に使用するオブジェクトだと思いますが、Trailheadチャレンジの中では未登場でした。
検索条件
見積レコードの商品紐付けあたりの制御に関係したオブジェクトだったと思います。
見積プロセス
今回のTrailheadチャレンジでは登場でした。無くても見積作成から契約更新まで操作はできたので覚えるのは後回しでも大丈夫そう。
カスタムアクション
見積に商品と紐つける画面でボタン追加したりするのに使ったオブジェクトです。
その他
日本語ローカライズされていないオブジェクトが2つCPQアプリケーションに含まれていました。
見積の商品登録
見積レコードページで品目の編集ボタンをクリックすると開発された画面が表示され、そこで商品追加や編集を行います。
Add Productボタンが商品追加のためのボタンです。
このように商品名で検索して対象を指定していきます。
フィルタアイコンでより細かい条件で絞り込みができます。ここの表示項目は制御用のオブジェクトでカスタマイズできました。(詳細はTrialheadのどこかでまとまっています)
商品を選択して保存すると見積に商品が紐付きます。そこから注文チェックをつけると注文が作成されたりといった手順に繋がります。
契約の作成から更新までこの見積オブジェクトが必要になる感じです。Trailheadのコンテンツを見ながら操作して少しイメージを理解してからヘルプサイトで機能の把握をしていく感じで使い方を把握できるのかなと思います。設定と操作の両方の面で覚えることが多い製品となっていましたが、サブスクリプションの契約管理など高度なことができるようになっているようでした。
補足 - Trailheadで学べる内容
最初に記載したトレイルの中には次の学習コンテンツがまとまっていました。専用組織の作成から見積もりの作成、注文、契約の更新までひとしきりのコンテンツが用意されています。
- Salesforce CPQ での構成可能なバンドル
- Salesforce CPQ を使用して製品のバンドルを作成する方法を学びます。
- Salesforce CPQ 属性を使用してスマートウォッチをパーソナライズする
- 営業担当者が顧客向けにスマートウォッチを簡単にカスタマイズできる属性を作成します。
- Salesforce CPQ の商品ルール
- 製品ルールが、営業担当者が見積書に基づいて適切な製品を入手するのにどのように役立つかをご覧ください。
- 製品ルールを使用してホーム セキュリティ バンドルを作成する
- Salesforce CPQ を使用して、営業担当者が複雑で相互に関連する製品の見積もりを作成できるようにします。
- 追加のマイル: Salesforce CPQ を使用して太陽エネルギーバンドルを設定する
- Salesforce CPQ 管理者スキルを活用して、ビジネス要件を満たすソリューションを構築します。
- Salesforce CPQ 製品をすばやく見つけるための検索フィルタを作成する
- 強力なカスタマイズされた検索フィルターを追加して、製品の選択を簡素化します。
- Salesforce CPQ の価格設定方法
- Salesforce CPQ 価格設定ツールを使用して、価格を正確に見積もります。
- Salesforce CPQ の割引ツール
- 数量またはバンドルに基づいて CPQ での割引を自動化します。
- Salesforce CPQ のサブスクリプションの価格設定
- Salesforce CPQ を使用すると、サブスクリプション製品の価格設定、割引、販売をスマートな方法で行うことができます。
- Salesforce CPQ の価格ルール
- 洗練された価格ルールの力で、カスタムの価格設定要件を満たします。
- Salesforce CPQ の見積テンプレート
- 営業担当者が数回クリックするだけで見栄えの良い提案を送信できるテンプレートを作成します。
- Salesforce CPQ 注文の生成
- Salesforce CPQ を使用して、複数の注文を迅速かつ正確に生成します。
- Salesforce CPQ との契約の修正
- Salesforce CPQ を使用して、既存の見積と契約を変更します。
- ホームセキュリティのサブスクリプション更新を簡素化
- Salesforce CPQ を使用して注文、契約、更新の機会を生成します。