2月12日の午前中にSalesforceの利用者から作成日が未来日付になってると問い合わせがあり、そんなことはありえないですよ..と思いながら確認したところ、本当に未来日付の2月13日と表示されていました。ところが自分のアカウントで同じデータを確認したところ、正しい日付が表示されている状況となっていました。
これはちょっとおかしいかも..と検証してみたところ、確認できた範囲で下記の現象が発生していました。
- すべてが未来日付になっていたわけではなく一部のデータのみ。
- Classicでは発生せず
- キャッシュクリアやCookieクリアも効果なし
- Salesforceへの再ログインやPCの再起動も効果なし
- 他のPCでは再現せず (代理ログインで検証)
Lightning Experienceでは稀に挙動がおかしくなることがあるのですが、基本的には一時的な現象だったりするので、今回もそうかなと考えたりもしたのですが、この現象について、おそらくGoogle Chrome 80の影響の可能性がありますと情報を頂きました。
Google Chromeのバージョンを80にアップデートして確認してみたところ、確かに作成日の値がズレる現象を再現することができました。
Google Chrome 80といえばCookie周りで仕様変更があったのが話題になっています。
Cookieに関係する開発は行っていなかったので気にしていなかったのですが、Salesforceの標準機能部分にも影響があるみたいです。また、現時点で確認できたこととして、ズレて表示された作成日の値は、表示がおかしいだけで、システム側で保持されているデータは正しい日時が保持されていました。
- 上記でも書きましたがClassicでは問題なし
- Apexの値を取得した際にも正しい日付がセットされている
- 日付のソートは本来の日付の値でソートされる
ということでおそらく詳細ページなどの表記の部分以外(Apex開発した処理など)には影響はでていないと思います。
その他の部分では下記の確認ができました。
- 発生項目
- 日時型の項目 (標準項目とカスタム項目の両方で発生を確認。日付型の場合は影響なし。)
- 発生タイミング
- 夜間の0時から1時までの時間帯の値がセットされた日時項目で発生。(とりあえずこの時間で確認。他にもあるかも)
追記
再現手順の確認ができました。作成方法の条件としてApexによるINSERTやUPDTE処理から作成した場合に発生します。再現時のキャプチャはこちら。
表記ズレあり - Lightning Experienceリストビュー
表記ズレあり - Lightning Experience詳細ページ
表記ズレなし - Classicリストビュー
表記ズレなし - Classic詳細ページ
実際のデータに問題はなく表記のみズレていることを確認する方法としてレポートの絞り込み条件での確認がわかりやすいと思います。またレポート上はLightning Experienceでも正しい日時で表示されました。
追記の追記
Lightnign Experienceの作成ページで作成したデータは日時のズレは発生しなかったので、Apex経由で発生すると思ったのですが、Classicの作成ページから作成してLitning Experienceでデータ表示するとズレることが確認できたので標準ページでも再現する現象でした。
Lightning Experienceでデータ作成
Classicでデータ作成
Lightning Experienceでデータ確認 => Classicで作成したデータで再現確認
Google Chrome80のCookieまわりの仕様変更がどのようにSalesforceのLightning Experienceの日時型項目の値の表示ズレに影響しているかは不明ですが、日時項目の日付がおかしいと問い合わせを受けた場合はGoolge Chromeのバージョンを確認するのが良さそうです。
↓
Google Chrome80のCookieの変更とは別件の仕様変更が影響してるらしいです。
補足
下記ヘルプが公開されています。2/15のSpring'20のアップデートで解決するかもしれません。(解決しなければ要サポート問い合わせ。)
↓
無事に解決したそうです。